2019年9月20日から、ANAとソニー銀行の提携デビットカード「ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLET」の申込が開始された。海外ショッピングで使う場合は対象10通貨が手数料無料となり、これが最大のメリットだ。また、ポイント還元率はANAマイルを0.5%で貯めることができる。
目次
1. ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETのスペック
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLET |
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VISA |
15歳以上 (中学生可) |
年会費無料 |
ポイント還元率0.5% |
ソニー銀行 |
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETは、ANAとソニー銀行の提携デビットカード。
ソニー銀行の円普通預金口座か外貨普通預金口座を決済口座として使うことになるので、ソニー銀行で口座開設が必須だ。
1-1. スペック詳細
名称 | ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLET |
---|---|
申込条件 | ソニー銀行に円普通預金口座を持っている15歳以上 |
決済口座 | ソニー銀行の円普通預金口座か外貨普通預金口座 |
国際ブランド | VISA |
年会費 | 無料 |
新規発行手数料 | 無料 |
再発行手数料 | 1,500円(税抜) |
国内海外ショッピング利用限度額 | 1日は0~200万円、1ヶ月は0~1,000万円 |
海外ATM引出額 | 1日は0~100万円、1ヶ月は0~100万円 |
海外ショッピング手数料 | 1.63%(税抜)※消費税10%込みなら1.79%(税込) |
対象10通貨の海外ショッピング手数料 | 無料 |
海外ATM手数料 | 引き出した金額の1.63%(税抜)+ATM手数料200円(税抜) |
対象10通貨の海外ATM手数料 | 1.63%(税抜)※消費税10%込みなら1.79%(税込) |
ポイントプログラム | ANAマイル |
ポイント付与 | 1,000円毎に5マイル |
1ポイントの価値 | 1マイル=約1円※ANAマイルは使い道が豊富で1マイル=1円以上になる交換先もある |
ポイント有効期限 | 付与月から36ヶ月後の月末まで |
ポイント還元率 | 0.5% |
ショッピング保険 | 年間50万円 |
旅行保険 | なし |
不正利用補償 | 紛失・盗難などにより、カードが第三者に不正利用された場合、連絡をした日の30日前の日以降に発生した損害について、1日あたり、ご利用限度額の範囲で補償 |
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETのスペックは上記のとおり。
ポイントプログラムはANAマイルが搭載されており、対象10通貨の海外手数料ショッピングは無料という点からして、海外でお得なデビットカードを求めている方に注目されそうなスペックだ。
ただし、国内も海外も旅行保険は搭載されていないため、この点は勘違いしないように注意しよう。
マイルに関しては「海外ショッピングは対象外」と「年間40,000マイルが上限」を抑えておきたい。
1-2. 申込方法
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETはWebと郵送のどちらからでも申し込める。
「ANA」と「ソニー銀行」のどちらでも情報を閲覧できるが、申込先はANAホームページとなっている。
- ソニー銀行で円普通預金口座を開設
- 対象10通貨の海外手数料無料を使うなら、外貨普通預金口座も開設しておく
- 口座開設後にANAホームページでANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETを申し込む
- 申込ページではWebと郵送を選択可能
ただし、ソニー銀行で口座開設が必須なので、上記の手順で申し込みを進めよう。
1-3. すでにSony Bank WALLETを持っている場合
Sony Bank WALLETというのは、ソニー銀行デビットカードのシリーズ名だ。
「タカシマヤプラチナデビットカード」や「Playstationデビットカード」など数枚のラインナップがあるが、ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETへ申し込む際にすでにSony Bank WALLETを持っている場合はそれを先に解約(切替)しなければならない。
2. メリット
通常、デビットカードやクレジットカードを海外で使うと、「海外ショッピング手数料」や「事務手数料」といった名目で手数料が発生する。
その手数料は「国際ブランドが定めた為替レート」+「そのデビットカードを発行している銀行が指定している手数料」の合計で○○%という設定になっており、各カードに多少の違いはあるものの大よそ約2%~3%ほどだ。
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETの場合、対象10通貨に限りこの手数料が無料となる。
2-1. 対象10通貨は海外ショッピング手数料無料
対象10通貨は以下のとおり。
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- 豪ドル
- NZドル
- カナダドル
- スイスフラン
- 香港ドル
- 南アランド
- スウェーデンクローナ
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETの海外ショッピング手数料は、消費税10%込みで1.79%。
10,000円の買い物なら「10,000円」×「1.79%」=「179円」が手数料となり、上記10通貨はこれが無料となるのでお得。
2-2. 海外ATM手数料も200円分お得
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETの海外ATM手数料は、「引き出した金額の1.79%(消費税10%込み)」+「ATM手数料210円(消費税10%込み)」となっている。
しかし、対象10通貨は「引き出した金額の1.79%(消費税10%込み)」のみとなっており、ATM手数料は無しとなっているのでお得。
2-3. 高所得者は年間最大4,800マイルをGET可能
ソニー銀行の外貨預金残高と投資信託残高の月末状況に応じて、年間で最大4,800マイルを入手することができる。
- 100万円以上500万円未満:100万円あたり20マイル
- 500万円以上1,000万円未満:100万円あたり30マイル
- 1,000万円以上:一律400マイル(年間最大4,800マイル)
その他、ソニー銀行には「優待プログラム Club S」というシステムがあり、これによって海外ATM手数料を最大月5回まで無料にできるメリットもある。
基本的にこれらは高額預金が前提なので、預金に余裕がある方はフル活用しよう。
3. デメリット
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETは海外向けのスペックになっているものの、これ1枚ですべてをカバーできないのがデメリットだ。
まず、海外旅行保険が搭載されていないため、安心を求める方は他のカード等で保険をカバーする必要がある。
次にANAマイルを貯められるのは嬉しいが、マイル付与は国内ショッピングのみが対象となっているので、この点はしっかり考慮しておこう。
3-1. 旅行保険がない
国内も海外も旅行保険が付いていないが、ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETは年会費無料なので2枚持ちを検討しやすい。
デビットカードもクレジットカードも年会費無料で旅行保険が付いているカードがあるため、それとペアで使えば問題解決だ。
3-2. 海外ショッピングはマイル付与対象外
ANAマイルは1,000円毎に5マイルのポイント還元率0.5%と上々な設定だが、これは国内ショッピングのみが対象で海外ショッピングはマイルが付与されない。
通販サイトで使う場合も同様で、海外サイトでの買い物はマイル付与対象外だ。
マイルが付与されないのはデメリットだが、対象10通貨の海外ショッピング手数料無料のメリットが非常に大きく、マイル付与と比較しても海外ショッピング手数料が無料になるほうが金額的にお得。
ANAマイル付与の場合、10,000円の買い物をすると50マイルをGETでき、ANAマイルは「1マイル=1円」の使い道が多いことから約50円を入手できる計算になる。
海外ショッピング手数料無料の場合、通常は10,000円の買い物をすると消費税10%込みで179円の手数料が発生するが、対象10通貨はこれが無料。
結論として、対象10通貨以外の通貨を利用する場合に海外ショッピングはマイル付与対象外のデメリットを受けるため、海外で良く使う通貨が対象10通貨に該当するかどうかで申し込みの判断がほぼ決まるだろう。
4. まとめ
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETのメリットを最大限に活かすなら、海外ショッピングで対象10通貨を利用することだ。
この利用頻度が高いほど海外ショッピング手数料無料の恩恵が大きくなるので、毎月のように海外へ出かけて対象10通貨で高額ショッピングする人は高還元率カードを作るよりも遥かにお得だ。
逆に国内利用がメインの方はANAマイル還元率0.5%が主なメリットとなるため、この還元率を上回るカードと比較するとそちらの方がお得度が高い。
細かいことを抜きにすれば、「デザインがかっこいい!」や「ANAマイルを貯められる!」など、個人的には何かと魅力的なデビットカードだと思う。
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