カード決済を導入すると多様な決済手段に対応できるため、客の利便性が高まり売り上げに繋がるというメリットがある。しかし、すべてのお店がそうなるとは限らず、やはり集客力が伸びなければ売り上げは上がらない。
目次
1. カード決済を導入するためには?
今は本当に様々な決済手段があるが、どのような決済手段にしても「契約」することで導入できる。
- Visa
- Master Card
- アメックス
- ダイナースクラブ
- JCB
- 銀聯
国際ブランドだけでも多くの選択肢がある。
1-1. カード決済導入のコストは?
クレジットカードを導入する場合だと、主に3つのコストがかかる。
- 加盟料:0円~3,000円
- 決済端末機:40,000円~80,000円
- 手数料:5%~7%
業種によってもコストは様々であり、飲食店の場合だと上記のような相場だ。
2. ツルハホールディングスは決済手段の多様化で売上増!
加盟店になって売上が伸びた例は山ほどあると思うが、ここでは一例として「ツルハホールディングス」を紹介しておく。
2-1. 平成30年5月期・第二四半期決算短信
ツルハホールディングスの「財務・業績情報」から「平成30年5月期・第二四半期決算短信」の説明会において、多様な決済手段の導入の効果もあって売り上げが伸びたという説明がある。
- 売上高:3,078億5,900万円(前年同期比106.5%)
- 営業利益:200億5,300万円(前年同期比113.4%)
- 経営利益:208億3,100万円(前年同期比112.0%)
基本的に売り上げが伸びた要因というのは色々と考えられるわけだが、その1つとして「カード決済導入」を挙げるところが良い参考になる。
2-2. 電子マネーの導入で訪日観光客とnanacoユーザーに対応
「2018年5月期 第二四半期決算説明会」は、動画で決算内容が紹介されている。
簡略して紹介すると、ドラッグストアは競争が激化しており、ツルハホールディングスは利便性の向上のために改装を実施した。その改装の1つとして「決済手段の多様化」を行い、結果として売上増に繋がったという内容だ。
- nanaco
- アリペイ
- LINE Pay
導入したのは上記の電子マネーで、特にnanacoの売上は大きく伸びたようだ。「nanacoの導入で集客力があがったかどうかは分からないが、お客さんの利便性が向上したのは良かった」と語れている。
3. 集客力を上げるためにカード決済導入は危険?
ツルハホールディングスはドラッグストア業界でも超大手の企業であり、すでに集客力の高いお店だ。
まだ加盟店になっていないお店はカード決済を導入する1つの目的として「集客力アップ」に期待すると思うが、決済手段の多様化で集客力が上がるかどうかは分からない。
カード決済導入でお客さんの利便性は向上するが、売上を伸ばすためにはサービスの質による集客力は欠かせないだろう。
3-1. カード決済導入は利便性の向上
売上を伸ばすためには顧客を増やして継続利用してもらう必要がある。ツルハホールディングスの決算説明会でも「分母を増やすことが大切」というセリフが印象的だった。
例えば、飲食店へいってクレジットカードを使えると便利だが、肝心の味がまずいと二度と行かないだろう。
規模の小さな個人のお店が加盟店になる時は手数料が悩みの種となりやすいが、すでに集客に成功しているなら利便性の向上によってさらなる集客に期待できるかもしれない。
4. 利便性の向上は優先順位から決める
カード決済の導入は、お客さんの支払いにおける利便性を向上させるための手段だ。
利便性の向上というのは決済手段の多様化以外にも非常に多くの方法があるため、今の時点で加盟店になる必要がないのであれば、他の観点から利便性を向上させていくのが好ましい。
キャッシュレス社会に伴ってカード決済導入を考えるのは、お店全体の利便性の向上を考える良い機会かもしれない。
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