クレジットカードのキャッシングは手数料の計算方法は簡単だが、基本的に金利を見ながら損得を判断することが大切だ。キャッシングを付帯させておく方が万が一で便利だが、金利が高いなら他で借りる方が良い。
目次
1. キャッシング手数料の計算方法
クレジットカードのキャッシング手数料は
「利用額」×「実質年率」÷「365日」×「借入日数」
で計算する。
この借入日数というのは「締め日」から「締め日」となるため、大よそ約30日前後となる。また、上記の計算式で分かるとおり、キャッシングの手数料計算はリボ払いと同じだ。
1-1. 10,000円を18%で借りた場合
10,000円を18%で借りて30日で完済する場合を計算してみよう。
「10,000円」×「18%」=「1,800円」、「1,800円」÷「365日」=「約5円」、「約5円」×「30日」=「約150円」となり、支払日は「総額10,150円」を支払って完済となる。
手数料の計算方法はリボ払いと全く同じなので、以下の記事も参考にしておこう。
2. キャッシングは金利で決まる
キャッシングの金利は「%」で表記され、正式名称は「実質年率」だ。これを一般的に金利や利率といった呼び方をするが、表記は統一されているので呼び方は何でもいい。
また、クレジットカードの支払いでは「手数料」を良く使うが、これも「利息」と呼ぶことが多く、どちらかというと利息と呼ぶ方が分かりやすいかもしれない。ちなみに「利息」と「利子」は同じ意味だが、貯蓄によって得る利息を利子と呼ぶことが多い。
さて、クレジットカードに限らずにキャッシングは金利の数字がどれだけ低いかで損得が大きく変わるため、クレジットカードキャッシングも金利に注目しておこう。
2-1. イオンカードは7.8%~18.0%
引用元:イオンカード
イオンカードのキャッシング金利は7.8%~18.0%となっている。
少額利用枠を想定して18.0%、50,000円を1ヶ月借りた時の利息を計算してみよう。
「50,000円」×「18.0%」÷「365日」×「30日」=「約750円」となる。
ちなみに小数点以下の四捨五入は会社によって判断が異なるが、自分で計算するときは大差がないのでどちらでもOKだ。
2-2. プロミスは4.5%~17.8%
引用元:プロミス
プロミスの金利は4.5%~17.8%となっている。
こちらも少額利用枠を想定して、イオンカードと同じ条件で計算してみよう。
「50,000円」×「17.8%」÷「365日」×「30日」=「約720円」となる。
2-3. 住信SBIネット銀行は0.99%~14.79%
引用元:住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は「Mrカードローン」という商品があり、こちらの金利が0.99%~14.79%だ。
「50,000円」×「14.79%」÷「365日」×「30日」=「約600円」となる。
ちなみに「キャッシング」と「カードローン」は同じ商品であり、使徒が自由なことからフリーローンと呼ばれる。手数料の計算方法も同じなので、特に区別して覚える必要はない。
2-4. 15%前後ならOKだが18%付近なら見送り
手持ちのクレジットカードキャッシングの金利が18%付近なら、そのカードでキャッシングをするメリットは「新たに申し込む必要がない」とか「すぐに借りれるので楽」という点以外に特にない。
クレジットカードのキャッシングは殆どのカードがポイント付与対象外なので、これもメリットを見出せない1つの要因だ。
クレジットカードのリボ利率が15%付近が多く、さらに銀行カードローンの上限金利が同水準であることからも、少額を借りるにしても頑張って15%付近で借り入れしたいところだ。
2-5. オススメは上限15%付近の銀行カードローン
銀行カードローンは上限金利が15%前後のところが多く、それによって低金利と呼ばれることが多い。その一方で、お得にお金を借りられることからも審査が厳しいとも言われるが、この点については「第二の多重債務時代」を懸念する金融庁の動向からもさほど心配する必要はなさそうだ。
現状、銀行は思っている以上に審査が厳しくないため、最低利用枠の申し込みで挑めば合格する可能性が高い。また、総量規制が適用されないので、大手の銀行は「年収の2分の1」を目安に融資しているところも多いようだ。
銀行カードローンは収入証明書不要で申し込むこともできるため、少額を借りるのであれば上限金利が低いところを探して申し込む方が、クレジットカードのキャッシング金利相場からするとお得なのでオススメだ。
3. ○○%~○○%は審査で決まる
キャッシングの金利は下限から上限までが表記されているが、どの利率が採用されるのかは利用枠に応じて審査で決まる。利用枠が高額になるほど低金利になり、逆になるほど上限に近い金利が適用される。
上記で紹介したイオンカードの場合だと、「最大300万円」のときに「下限7.8%」が採用されると思っておこう。
一般的なキャッシングの用途からしても、大抵は上限金利が採用されるので参考に覚えておくといい。
3-4. クレジットカードのキャッシングは年収の3分の1まで
クレジットカードのキャッシングは「総量規制」が適用されるため、融資額は年収の3分の1までに制限される。また、分割払いやリボ払いなどその他の支払方法は「割賦販売法」が適用されるので、区別して覚えておこう。
- 10万円までは20%
- 100万円までは18%
- 100万円以上は15%
上記は総量規制における金利の上限値だ。多くのキャッシングが18%である理由は総量規制から読み取れる。100万円以上の利用枠は絶対に上限が15%になるため、返済能力が高い人はあえて高額な利用枠を持って利率を下げ、その利用枠から少額だけを借りるというテクニックが使える。
4. キャッシングは支払方法の変更がない
クレジットカードのキャッシングは「リボ払い」であり、分割払いやボーナス払いがないことからも支払方法の変更は一括払いしかない。
- 一括払いに変更可能
また、支払額の調整は可能で繰り上げ返済もできる。
4-1. 「ショッピング枠」と「キャッシング枠」は別
クレジットカードには2つの利用枠がある。
- ショッピング枠
- キャッシング枠
支払日の請求額は「ショッピング枠」+「キャッシング枠」で請求がくるが、それぞれの枠は独立して手数料が計算されていることを覚えておこう。
まとめ
クレジットカードキャッシングの手数料は、リボ払いと同じく日割計算だ。特に手数料の計算方法で悩むことはないが、キャッシングを使うにあたっては「本当にお得なのか?」という点を熟考しよう。
多くのカードはキャッシング利率が18%であり、これは消費者金融と同じ水準で高い。それなら、銀行カードローンのように上限金利が低いところで借りる方がお得なので、どうしてもお金を借りたい時は金利比較をして判断しよう。
また、現金でなくても良いなら思い切ってリボ専用カードを作る方が賢いかもしれない。リボ専用カードは利率が15%付近であり、さらにポイント2倍といった特典も備わっているため、18%付近のキャッシングよりはメリットを見出しやすいだろう。
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