クレジットカードの申し込みは、信用機関を通して情報が筒抜けとなっている。そのため、複数のクレジットカードを同時に申し込みすると、計画性がないと判断されて不合格になることがあるので注意をしよう。
目次
1. 複数同時申し込みの3つの結果
複数のクレジットカードへ同時に申し込むと、その結果は以下の3つのパターンがある。
- すべてのカードで合格
- 合格と不合格が混在
- すべてのカードで不合格
これらの結果は、信用機関の情報や年収、あるいは申し込みをしたカード数などによって変わる。つまり、複数のクレジットカードへ申し込むのは一方的にダメというわけではなく、自分の年収等の状況を加味して数枚程度であれば合格できることもあるというのが答えだ。
1-1. 何枚までなら同時に申し込める?
何枚までなら同時に申し込みをして大丈夫なのかは、明確な答えがない。
例えば、10枚のカードを同時に申し込む場合、年収100万円の人なら2枚合格できれば上々だろうし、年収1億円の人ならあっさりとすべてのカードで合格をもらえるだろう。
クレジットカードは他社借入と年収によって返済能力が考慮されるので、年収が高くても住宅ローンなどの状況によっては同時に申し込んだカードの何枚かは落ちる可能性もある。
その点を考慮すると、無理に複数枚のカードへ同時に申し込む必要はないだろう。
1-2. 計画性があるかどうか?
複数枚のカードへ同時に申し込みをして合格できるケースというのは、年収等の情報を考慮しても計画性があると判断されるからだ。本人が無計画で申し込みをしても、他社借入や年収などから返済に問題がないと判断されると、それは計画性があるという判断になる。
逆に不合格になってしまう場合、これは返済能力を超過することが分かっているのに申し込みをしていると判断されるため、年収をベースにいうと「返済能力不足」、計画性をベースにいうと「無計画」となる。
複数のクレジットカードへ同時に申し込むのは枚数によって合否が決まるのではなく、あくまでも返済能力や計画性などがポイントとなる。
簡単に言ってしまえば、大富豪のように返済能力が高い人は何枚同時に申し込もうが問題なく、逆の場合は無計画で悪質と判断されてしまうこともあるということだ。
1-3. 返済に充当できる年収と総利用枠がイコールなら良いのか?
どうしても複数のカードを同時に申し込みたい方は、「返済に充てられる年収」=「申し込むカードの総利用枠」という考えに辿り着く方が多いのではないだろうか。
まず、カードローンや携帯電話など契約している商品を一括りに「他社借入」として、クレジットカードやキャッシングなど使っていない利用枠もこれに含めて考える。
「年収」-「他社借入」+「固定費」+「生活費」=「余剰資金」というように計算すると、基本的に余剰資金が申し込むカードの総利用枠以下になるようであれば合格できる可能性が高くなる。
フリーローンの総量規制は年収の3分の1まで、銀行は総量規制がないが年収の2分の1が多いと聞く。クレジットカードは手数料無料の一括払いがある為、緩い基準で「年収」=「総利用枠」と考えると、上記の計算から「余剰資金」=「総利用枠」はなくもない。
学生クレジットカードが無職でも作れるケースを想定すると、年収に近い金額までなら合格は十分にチャンスがある。
しかし、これはあくまでも1枚のカードを申し込む際に参考になるが、複数のカードへ申し込む場合は全く参考にならないので注意をしておこう。
何故なら、カード会社にとっては他社が合格を出すかどうか、あるいは合格後の増額など、申込者の返済を完璧に想定することができない。そのため、リスクを冒してまで合格を与えることは少ないと考えられるからだ。
1-4. 結論、余裕を持って1枚ずつ申し込もう
結局、どれだけ考えても「何枚までなら合格できるのか?」や「年収や他社借入と総利用枠の関係は?」という答えはでない。これは信用機関やカード会社など、関連する機関で働いている人でも絶対的な答えは出せないだろう。
確実なのは時間に余裕を持って1枚ずつ丁寧に申し込むことであり、クレジットカードは審査があるとはいえ、すべてのカードが高難易度というわけでもない。
また、セゾンカードのように即日発行ができるカードもいくつか存在するため、複数のクレジットカードへ同時に申し込むよりも他の選択肢や考え方を優先する方が遥かにメリットが高いだろう。
2. カードの申し込み履歴は6ヶ月保存される
関連する情報として、クレジットカードの申し込みは合否に関係なく申し込みをした記録が信用機関に6ヶ月間残ってしまうので覚えておこう。
この手の話題では「多重申し込み」という表現が良く使われるが、これは短期間で多くのクレジットカードへ申し込みをしたことをいい、その枚数などに定義はない。
カード会社が審査を行うとき、申込者の情報を信用機関で確認するため、そこで申し込み履歴がたくさん残っているようだと不審に思い不合格を出すことがあるというわけだ。
2-1. クレジットカードの情報はCICに保存される
信用機関というのは3つある。
- CIC 指定信用情報機関:クレジットカード系の情報
- JICC 日本信用情報機構:キャッシング系の情報
- JBA 全国銀行協会:銀行系の情報
信用機関では、契約しているサービスや返済状況など、細かい内容が自動的に登録されるようになっている。クレジットカードの申し込みについてはCICに登録され、信用機関の情報は「情報開示の手続き」によって自分で確認することも可能だ。
もし、複数のクレジットカードへ同時に申し込みをしてしまい、今の時点で6ヶ月を経過しているかどうか分からない場合は情報開示をしてみるといいだろう。
当然ながら、短期で複数のカードへ申し込んだ場合は多重申し込みと判断されてしまうこともあるので、6ヶ月を過ぎた状態で申し込む方が好ましい。
3. 不審者と思われないように・・・
複数のクレジットカードを同時に申し込む場合、最も気を付けておきたいのが多重申し込みと判断されてしまうことだ。
基本的に返済能力に応じた計画の元では、好きなように複数枚のカードへ申し込めば良い。
しかし、返済能力を考慮しない無計画な申し込みでは、「同時申し込み」→「すべて不合格」→「その後に1枚申し込み」という流れにおいても、本来なら合格できるところが不合格になってしまう可能性が浮上してしまう。
まとめ
同時申し込みを考える人は「自分が合格できるカードが分からない」や「早くカードが欲しい」という理由が大半だと思う。
使っていないカードやローンをすべて解約しておき、一般カードをチョイスして総利用枠も少額を希望すれば、それほど合格することは難しくない。また、少しでも早くカードが欲しいなら即日発行を狙うか、1日でも早く申し込みを完結させることを意識してみよう。
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