ポイント還元率とは、「100円の利用に対して何円が還元されるのか?」を表す指標。クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレスの種類に関係なく、ポイントのあるカードはすべて還元率の計算方法は同じだ。
目次
1. ポイント還元率とは?
ポイント還元率とは、「100円の利用」に対する「円の還元」をパーセント(%)で表した指標。
- ポイント還元率
- ポイント還元
- 還元率
- 還元
ポイント還元率は「ポイント還元」や「還元率」など主に4つの呼び方があるが、意味は「100円で何円が還元されるのかを表す指標」で共通だ。
2. ポイント還元率の計算方法
ポイント還元率は4ステップで計算する。
- ポイントの使い道を調べる(決める)
- 1ポイントの価値(円)を計算する
- 1ポイントの価値(円)をポイント付与にあてはめる
- ポイント付与を100円単位に揃える
この4ステップを一発で完了する計算式はないため、ポイント還元率の計算に計算式や方程式はないという認識でOKだ。
「クレジットカード」・「デビットカード」・「電子マネー」・「ポイントカード」など、ポイント還元のあるカードはすべてポイント還元率の計算方法は同じ。
また、ポイント還元率は「1ポイントの価値(円)」を計算(あるいは調べる)しないと絶対に分からないので、ここをしっかり抑えておこう。
ステップ①. ポイントの使い道を調べる(決める)
1ポイントの価値(円)を計算するためには、ポイントの使い道を調べる(決める)必要がある。
- iTunesギフトコード:3,000ポイント=1,000円分
- Amazonギフト券:3,000ポイント=1,000円分
- ANAマイルへ移行:2,000ポイント=1,000ANAマイル
- 楽天スーパーポイントへ移行:300ポイント=100楽天スーパーポイント
- 支払充当:1ポイント=1円
ポイントの使い道は各カードの公式サイトで調べられる。
複数の交換先がある場合、ポイントを何に使いたいのかを決めてしまおう。
「1ポイント=1円」というように1ポイントの価値(円)が固定されている場合、ポイント還元率の計算はステップ③からでOKだ。
例えば、楽天カードの楽天スーパーポイントは「1ポイント=1円」で1ポイントの価値(円)が統一されており、ポイントの使い道によって1ポイントの価値(円)が変わらない。
逆に、JCBカードのOkiDokiポイントやイオンカードのときめきポイントなどは、交換先によって1ポイントの価値(円)が変わることから、ステップ①からステップ④の手順でポイント還元率を計算する必要がある。
ステップ②. 1ポイントの価値(円)を計算する(調べる、決める)
ポイントの使い道を決めたら、その交換先にポイントを使う場合に1ポイントが何円になるのかを計算する。
1ポイントの価値(円)は「ポイントを使いたい商品の販売価格(円)」÷「交換に必要なポイント数」で計算できる。
以下のiTunesギフトコードの場合なら、「1,000円分」÷「3,000ポイント」=「0.33円」となり、1ポイントの価値(円)は0.33円だ。
- iTunesギフトコード:3,000ポイント=1,000円分(0.33円)
- Amazonギフト券:3,000ポイント=1,000円分(0.33円)
- ANAマイルへ移行:2,000ポイント=1,000ANAマイル(0.5円、1ANAマイル=1円の場合)
- 楽天スーパーポイントへ移行:300ポイント=100楽天スーパーポイント(0.33円)
- 支払充当:1ポイント=1円(1円)
ビールやお米などの商品にポイントを使う場合、多くのカード会社はその商品の販売価格(円)をポイント交換カタログに記載していないため、自分でWeb等で販売価格を調べなければならない。
ポイント移行やマイル移行にポイントを使う場合、移行先のポイントやマイルの1ポイントの価値(円)を計算する必要がある。
ANAマイルやJALマイルに関しては数えきれないほどの使い道(交換先)があるが、「1マイル=1円」の使い道が多数用意されているので、迷ったときは移行先の1マイルの価値(円)を「1マイル=1円」に決めてしまい、移行元の1ポイントの価値(円)を計算するといいだろう。
1ポイントの価値(円)を計算するにあたり一番難しいのは海外ポイントで、その国で利用可能な通貨において1ポイントの価値(ドルなど)を計算して、その価値(ドルなど)を為替レートから日本円に換算する必要がある。
ステップ③. ポイント付与にあてはめる
1ポイントの価値(円)が判明したら、それをポイント付与にあてはめる。
- 100円で1ポイント→100円で1円(還元率1.0%)
- 200円で1ポイント→200円で1円
- 500円で2ポイント→500円で2円
- 1,000円で10ポイント→1,000円で10円
- 2,000円で15ポイント→2,000円で15円
例えば、1ポイントが1円だったなら、上記のようになる。
カードによってはポイントアップがあるが、その場合もポイントアップを含めたポイント付与に1ポイントの価値(円)をはめれば良いだけだ。
ポイント還元率は「100円で何円が還元されるのか?」を表す指標なので、100円で1ポイント付与の場合だけはこの時点でポイント還元率がわかる。
ステップ④. ポイント付与を100円単位に揃える
1ポイントの価値(円)をポイント付与にあてはめたら、ポイント付与を100円単位に揃えて、100円で還元される円をパーセント表示にすれば還元率の計算は完了だ。
- 100円で1ポイント→100円で1円→100円で1円(還元率1.0%)
- 200円で1ポイント→200円で1円→100円で0.5円(還元率0.5%)
- 500円で2ポイント→500円で2円→100円で0.4円(還元率0.4%)
- 1,000円で10ポイント→1,000円で10円→100円で1円(還元率1.0%)
- 2,000円で15ポイント→2,000円で15円→100円で0.75円(還元率0.75%)
例えば、1ポイントが1円だったなら、上記のようになる。
「500円で2円」→「100円で0.4円」は、「2円」÷「5」=「0.4円」、あるいは「2円」÷「500」×「100」=「0.4円」など、100円に揃えれば計算式は何でもOKだ。
「2,000円で15円」→「100円で0.75円」なら、「15円」÷「20」=「0.75円」、あるいは「15円」÷「2,000」×「100」=「0.75円」。
ポイント付与が3桁の場合は頭から0以外の数字を1桁拾って割る、ポイント付与が4桁の場合は頭から0以外の数字を2桁拾って割る、555円で1ポイントといったケースがあるなら「5.55」というように小数点以下まで拾って割れば良い。
3. 例外となるポイント還元率の計算方法
ポイント付与が「利用額の○○%」となっているカードだけは、ポイント還元率を計算しなくて良い。
その○○%がそのままポイント還元率になる。
例えば、リクルートカードは月間の利用額の1.2%でポイントが付与されるため、ポイント還元率はそのまま1.2%。
リクルートポイントは「1ポイント=1円」で使うことができるが、もし1ポイントの価値が1円ではなかったとしても○○%は必ず1ポイントの価値を計算した上で○○%の表記になるため、疑うことなくそのまま○○%を信じてOKだ。
4. キャッシュレス・ポイント還元も同じ
2019年10月1日から2020年6月30日まで実施されるキャッシュレス・ポイント還元も、還元率の計算方法は全く同じ。
まず、この制度では、電子マネーやクレジットカードなどキャッシュレス手段を問わずに還元される1ポイントの価値(円)は「1ポイント=1円」で統一されている。
そして、ポイント還元率は「2%」か「5%」に決まっており、こちらもキャッシュレス手段によって損得が生じないようになっている。
5. まとめ
最初はポイント還元率の計算方法は難しく感じるが、一度覚えてしまえばどんなキャッシュレス手段でも自分で正確な還元率を把握できるようになる。
また、「ポイント付与」と「交換先における1ポイントの価値」のパターンが多いほど最低還元率と最高還元率の幅が広がりやすく、そのキャッシュレス手段のポイント還元率を語る人によって「どこに軸を置いているのか?」が変わるため、同じカードでも人によって還元率の数字が異なるケースが良くある。
アメックスがわかりやすい例なので、「アメックスのポイント還元率は簡単に上がる!高還元率にするためにポイント交換とポイント付与にこだわろう」も参考にしてみてはいかがだろうか。
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