キャッシュレスとは、「お金がない」や「現金不要」などの意味で使われる言葉だ。現金よりもカードの利用頻度を高める国作りをキャッシュレス化と呼び、それが実現された社会をキャッシュレス社会と言う。
キャッシュレス社会には明確な定義は存在しない。しかし、国の方針としてキャッシュレス化を進める場合、何かしらの目標を掲げることになり、それがその国のキャッシュレス社会の定義となる。硬貨や紙幣の流通という意味では、中央銀行の動向も1つの定義になるだろう。
現在、日本は国政を中心にキャッシュレス社会が作られつつある。
目次
1. キャッシュレスがもたらす3つの節約効果
キャッシュレス社会は現金ではなくカードによるキャッシュフローを高める社会なわけだが、カード生活によってどんなメリットを得られるのか気になるところだ。
細かいところまで拾うと本当に様々なメリットが考えられるが、
- ポイントプログラム
- カード特典
- ATM手数料の節約
この3つの節約効果が消費者目線の大きなメリットとなる。
1-1. ポイントプログラム
既存する殆どのカードは何かしらのポイントプログラムが搭載されているが、そうではないカードも稀にある。代表的なのがJデビットだが、キャッシュレス生活においてポイントを回収できないのは大損なので、必ずポイントプログラムが搭載されているかどうかを確認しよう。
さて、ポイントプログラムの種類は
- ポイント(マイルを含む)
- キャッシュバック
の2種類がある。
キャッシュレス生活でポイントから節約効果を高める場合、必ずしもクレジットカードを作らなければならないということはない。中高生でも作成可能なデビットカード、あるいはポイントカード(電子マネー)でも現金よりは節約効果が高くなる。
しかし、ポイント還元率を追求するとクレジットカードが最も効率的だ。デビットカードや電子マネーでも0.5%ほどは目指せるが、1.0%以上の高還元率を実現できるカードが皆無に等しい。
クレジットカードもポイント還元率は0.5%が平均と言われているが、ポイント特化のカードはあっさりと5%や10%と破格な高還元率を実現できる。これが他種とは異なるクレジットカードの大きな強みだ。
1-2. カード特典
基本的にカード特典はクレジットカードに限った話となる。デビットカードや電子マネーでは、目を惹くほどの特典が付帯されていないカードが殆どだ。また、クレジットカードの特典はカードランクによる差が激しい。
一般カードでは
- 特定のお店で割引
- 特定のお店でポイントアップ
- 自動付帯保険
が定番のカード特典だ。
ゴールドやプラチナになると、空港ラウンジや割引率アップなど特典が豊富になる。審査が難しいのがネックだが、最終的には上位カードを作ることを念頭に置いておきたいところだ。
審査に自信がない方は、利用実績によるインビテーションで上位カードを作るのがオススメだ。JCBオリジナルシリーズやイオンカードなど、インビテーションが導入されているカードは割と多い。
1-3. ATM手数料の節約
ATM手数料は100円や200円と安いが、年間で見ると大きな金額だ。
1ヶ月に1回お金を降ろす度に100円の手数料が掛かる場合、年間で約1,200円ほどの出費となる。小刻みにお金を降ろすほどATM手数料は高く付くわけだが、キャッシュレス生活では自然とATM手数料をカットできるようになる。
2. キャッシュレスの節約効果は年間1万円以上
3つの節約効果によってどのくらいお金が浮くのか?
人によってお金の使い方や手持ちのカードは様々だが、
- ポイントから年間6,000円の節約
- 5%OFFの割引で年間18,000円の節約
- ATM手数料は1,200円の節約
現金ではなくカードを軸に生活をすれば、このくらいの節約効果は軽く見込めるだろう。
2-1. ポイント還元率1.0%は珍しくもない
ここでは難しい話は省略するが、ポイント還元率1.0%という水準はもはや珍しくもない。今でもカード全体として0.5%(100円で0.5円還元)が平均ではあるが、楽天カードのように1.0%以上をキープできるカードはたくさんある。
100円で1ポイント(1ポイント=1円)が付与されるカードで、1ヶ月のプライベート費用が50,000円だとする。
この場合、50,000円の買い物で500ポイントが付与されるので1ヶ月で500円の節約効果、年間では500円×12ヶ月=6,000円の節約効果となる。
2-2. 利用頻度の高いお店は割引を狙う
良く利用するお店では割引を使えるのが望ましい。
例えば、イオンカードの場合だと毎月20・30日はお客さま感謝デーが開催され、5%OFFで買い物ができるようになる。
毎月、生活品や食料品などで30,000円の出費があると、その5%は1,500円。1,500円×12ヶ月=18,000円の節約効果がある。
ポイント還元率よりも割引を重視する方がお得になるケースもあるため、この辺りはじっくりとカード比較をしてみてほしい。
2-3. ATM手数料は塵も積もればである
ATM手数料は目先のコストで見ると100円程度なので痛くもないが、1年や2年と累計して計算すると非常に高額だ。
みずほ銀行の場合、ATM手数料は108円か216円のいずれかとなる。月1でお金を降ろす場合をシミュレーションすると、年間で108円×12ヶ月=1,296円となる。
単純にATM手数料を節約するためにカードを持ちたいなら、クレジットカードではなくデビットカードを作るという手も効果的だ。後払いが怖くてクレジットカードを敬遠している方には、強くオススメできる節約手段である。
まとめ
2020年のオリンピックが近づくに連れて日本のキャッシュレス化は加速するだろう。一般社会にキャッシュレスが浸透した時、カード生活によってどんなメリットを得られるのかを知っておくのは参考になると思う。
毎日の生活で節約効果を高めることができると貯金のスピードが早くなる。また、基本的にキャッシュレスによる貯金は投資と違って財産を失うことがない。
早くキャッシュレスに馴染むほど、長い人生において貯金額を増やしやすいという点も意識してみてはいかがだろうか?
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